社会ネットワーク 第九章 ブロックモデル分析
- ブロックモデル分析とは
- 対象となる与えられた社会ネットワークと、構造同値性を判別原理とする深層構造パターン(=ブロックモデル)の発見
- 複数の社会関係の見られるネットワークにおいて発見あるいは仮定されたパターン(=ブロックモデル)の集合の分析
後者は前もって定義されているブロックモデルを分析するだけで、ここでは前者に焦点を当てる
- ブロックモデル分析の理論と方法の構成要素
- 対象としての社会ネットワーク
- 対象と深層構造の関係
- ブロックの判別原理としての構造同値性
- 深層構造としてのブロックモデル
- ブロックモデル発見の具体的アルゴリズム
- 対象となる社会ネットワークのここでの定義
- 有効グラフ
- 重みなし
- ループ、多重辺は認めない
- 元のグラフとブロックモデルの関係を写像とみなす
- 構造同値基準によるブロックの同定
- ブロック内とブロック間の密度に基づくブロックモデルの同定
を要点として特定されるとき、ブロックモデル分析の理論と呼ばれる
- 構造同値
- 上で述べた批判に答えるために、構造同値性の概念の緩和をする
- 対称律を厳格には要求しない
- すべてのxに関して同値である必要はない
- リンクの重みを許容
- ブロックモデルのパターンについての注意
- ブロックの数は2個とは限らない
- 関係の数だけモデルがある
- CONCORのアルゴリズム
- グラフは行列で表される
- uとvに結合がある場合は、行側のuから列側のvに実数が書き込まれる
- 行列のすべての2つの列の組の相関係数を算出
- つまり、Rを通して、2点間の類似性を測定
- 相関行列を2次データとして、それのすべての列の組の相関を取り、新たに相関行列をとる
- 相関係数が1、もしくは-1の近傍になるまで反復
- 収束した相関行列の列と行を適当に置換することで、1、-1の近傍の集合が2つ作られる
- このクラスが点集合のブロックである
- 2個以上のブロックを求めたいなら、それぞれのブロックについて1以下を繰り返す
- 元のデータ行列の行、列を任意のクラス順に置換する
- ブロック内とブロック間の結合の情報から、それらの結合の密度を求める。これによってそれぞれの関係ごとに密度行列が得られる
- これは、ブロックを点とし、点にも線にも重みをつけたグラフ
- 密度の適当な基準値を設定。たとえば、平均密度のt倍。この基準値より大きい密度は1、小さい密度は0に変換
- こうして得られた有向単純グラフがブロックモデルである
- グラフは行列で表される